『珍説日本の歴史』の前書 (1)

2013年12月17日 09:36

 

「アメリカ大陸の発見は、コロンブスである!」とは、現在の世界的歴史観において、間違いですよね。以前から、アメリカには土着の住民、インディアンやインディオなどのモンゴロイド系先住民族 が一万年以上前から居住し独自の文明を築いていたし、コロンブスの1492年以前に、バイキング船団や中国の船団もアメリカ大陸を訪れています。少なくともアメリカ大陸以外の住人が、アメリカ大陸に来訪したのは、コロンブスが最初ではないのは事実である。さらに言えば、エスキモーと呼ばれる北極圏の先住民族グループの分布は、ベーリング海峡北極海を越えて、ユーラシア大陸・アメリカ大陸にまたがっており、アメリカ大陸が他とは隔絶した地域だという認識そのものが疑問視される。「コロンブスの発見」は、西洋文明史からの一方的な見方ですね。

 これと同じことが言えます。『どこの国の「邪馬台国」の話しが中国の史書に取り上げられたのか?』は当然考えられます。我が国の初めての国選の歴史書である日本書紀に記載された内容と、中国大陸の歴史書とのくい違いが多々ある。日本書紀作成当時の権力者の都合に満ちた欺瞞と虚飾だらけの策謀に魅惑されて、近畿の大和国にのみ古代から朝廷が存在したとの恣意的先入観に囚われた解釈がなされてきた為である。しかしながら、当時の日本列島の何処が、大陸との交易を行える海洋技術や大陸への意識をもっていたとお考えでしょうか?。当時の中国大陸からの「倭国、邪馬台国」は、地勢状から、『九州王朝の倭国』と推定するのが妥当ではありませんか?。『漢委奴国王』の金印や魏志倭人伝の伊都国の記述があり、福岡市糸島郡地域(伊都国)は、中国から認識されている。現在にいたる日本の文化の進展、広がりが(大陸からの文明の影響を受け易い地理にある)日本列島の西から東へと伝播したと考えるべきでしょう!。考古学の発掘もそれを物語っているのですから、これを無視出来なかった『近畿王国の大和国』は、九州倭国の神武東征を日本書紀の神話に組み込んだのではないでしょうか!。邪馬台(壱)国の比定地は、代表的な九州の北部九州(奴国他多数ヵ所)や近畿の大和の他、東北地方や海外まで広げられている。この玉石混合の渦巻きの中に飛び込んでみようかと、思い立ったしだいである。

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